冬に絶対に食べたくなるスペイン料理 コシード

by 土屋 寛子

スペイン料理 コシード

こんにちは!読者の皆様が食べたことのある、あるいは食べてみたいスペイン料理にはどういったものがありますか?暑くなると食べたなるガスパッチョ。お米大好きならパエージャ、寒くなるとにんにくスープや豆料理。加えてタパスやピンチョスなどといった食スタイル用語など、ずいぶんスペイン料理もポピュラーになりましたね。

さて11月になってまだ寒さに体が十分に慣れていないこのシーズン。やはり暖を中から取りたると私はとにかく体がほっかほかに温まるコシードが食べたくなるんです。日本で寒いとおでんが食べたくなったりするような感じですね。筆者が暮らすピソだと、週末になるとどこかのお家からシューという圧力釜の音とともにコシードの甘く濃厚な香りが漂ってくるんです。それほどスペインではコシードは冬によく食べられるポピュラーなお料理なんです。

 

コシードってどんなお料理?

コシードの起源は少なくともスペインでは16世紀まで遡ることができるようで、16世紀の黄金期を迎えたハプスブルグ出身の神聖ローマ帝国国王カール5世、別名スペイン国王カルロス1世の食卓にはすでに上がっていたと言われています。

ひよこ豆をスペインならではの食材の生ハムの骨、豚ラード、チョリソ、牛肉、鶏肉、そしてにんじん、スペイン大根、ジャガイモなどの冬の根菜や葉肉の厚い冬キャベツなどを一緒にたっぷりのお水で煮込こんだお料理。材料リストを読んだけでも滋養が高いことがわかるでしょう?

 

牛肉、鶏肉、生ハムの骨、ホリソ、根菜いろいろ入っています!

牛肉、鶏肉、生ハムの骨、チョリソ、根菜などいろいろ。

 

取れた出汁は前菜のスープに、煮込んだ材料はメインとして全部取り分けて食べられます。スペイン人は力の強い人が多い国ですが、今以上に厳しい生活条件で暮らしてた人々の知恵が、この鍋料理に凝縮されているとも言えます。何しろカロリーが高いだけでなく栄養価も抜群に高いのですから! 1日分の栄養がコシードでカバーできてしまいます。お相撲さんのちゃんこ鍋みたいな感じなのでしょうか。(ちゃんこ鍋を食べたことないのイメージですが。)

 

スペインでコシードが有名な地方

コシード(COCIDO)はペイン全国どこでも食べられる家庭料理の一つですが、特に有名な場所はマドリード、マラガ、カスティーリャ・イ・レオン州は北のアストルガやカンタブリアの山岳地方。これらの地方が特にコシードの代名詞ともなっていると思います。いろいろなレストランでも食べてきたのですが、どこのが一番好き!と甲乙がつけがたいんです。パエージャ同様、作り手、材料そのものに含まれる塩分、煮込み時間、などが異なるうえ、絶対にこうでなくてはならない!という決まりがないのでそれぞれが独特でおいしいんです。

そういった中でも強烈な記憶に残るほどおいしい!と思ったのはアストルガのコシードでした。ご存じアストルガにはカタルーニャ出身のガウディが、カタルーニャ以外に残した建造物、司教館で有名ですが、アストルガがスペイン中で有名な理由にはコシードがあげられます。スペイン北部は小さい粒のひよこ豆を利用するようですが、私が食したアストルガのマラガト風コシードも小粒のひよこ豆でした。口に含むと、これがひよこ豆?と驚くほど柔らかくて、豆の薄皮がまったく口の中で気にならないほどの柔らかさ。一度このコシードを食する、コシード好きの私はまたこのコシードが食べたくて、その後に何度か仕事でアストルガを訪れた時、運よく同じレストランで食べることができて大満足でした。

 

もっとひよこ豆を身近な食材に

私が日本を離れた20年前には日本の食材売り場にはひよこ豆はまだ登場していませんでした。私もマドリードに暮らし始めるまで、そして現在のパートナーのお母さんに手作りコシードのご相伴にあづかるまで一度も食べたことがなかったのです。スペイン国内ではパエーリャ同様不動の人気料理ではあるものの、少なくとも日本人の間にはまだまだまったく未知の料理の一つでした。ところは今ではひよこ豆は日本の食材売り場にもお目見えして、気軽にひよこ豆が手に入るようになりましたね。

 

大きいサイズと小さいサイズのひよこ豆

大きいサイズと小さいサイズのひよこ豆

 

サラダにしたり、クミンを入れてディップにしたり、カレーに入れたり、中にはひよこ豆でお豆腐を作ったりする方もいるようで、いろいろな食べ方が楽しめる食材のひとつですが、美容食としても注目です。美容の効果としては、食物繊維が豊富なので便秘が解消され、ミネラルも豊富で体のむくみを解消、骨を丈夫にして強い体にするだけでなく成長を促す効果もあるのだとか!だからもっとひよこ豆を身近な食材としてどんどん取り入れていってはいかがでしょうか。

コシードとして食すると、小さな子供たちにはスープとおいしい出汁をたっぷり吸った豆だけで立派なフルコースです。是非コシードを寒い間に一度は作ってみてはいかがですか。また最近は、余ったコシードでコロッケを作るのがもう一つの冬の楽しみにもなりました。

日本のレストランでコシードを試すのはまだ難しいのかもしれませんが、もしもひよこ豆が手に入ったら、一緒に作ってみませんか?まったくの自我流ですがスペインの扉のレシピも公開しているので、興味のある方は是非参考にしてみてください。

 

今日も最後まで読んでいただき有難うございました。

この投稿は楽しかったですか? 気に入っていただけましたか?皆様の感想、コメントをお待ちしております。スペインの扉はスペインファンの輪を広げるため、日本の皆さんにとってもっとスペインが近くに感じられるような空間を目指しています。

よろしければ、FacebookTwitterからのシェアを是非お願いします。

こちらの記事もどうぞ!

スペインの闘牛文化の過去と現在 あなたは闘牛を見たい?見たくない?

スペインの闘牛文化の過去と現在 あなたは闘牛を見たい?見たくない?

一体闘牛とはスペインではどのようなものなのでしょうか。スペインの国民的祝祭と言われてきた闘牛は、今や時代が変わり闘牛文化の存続すら危ぶまれるほどに追いやられています。この記事ではスペインにおける闘牛の過去から現在、開催時期はチケット入手場所について纏めています。

【2025年更新・最新】スペインアルハンブラ宮殿 入場チケット購入方法

【2025年更新・最新】スペインアルハンブラ宮殿 入場チケット購入方法

このページでは最新のスペインアルハンブラ宮殿入場券購入方法を説明しています。購入手続きにすす前に、アルハンブラ宮殿にはいくつかの見学パターン、入場券が用意されていることを知っておくことで、チケット購入の手続購入時に悩まずにスムーズに完了できますね。まずはお手元のガイドブックにアルハンブラ特集がある場合はそこを熟読するか、公式ウェブサイト情報を一緒に読んで、研究していきましょう。

コンスエグラ  風の舞う丘 

コンスエグラ 風の舞う丘 

公園や道端で風が渦のように舞い上がり落ち葉や鳥の羽、花びら、ごみなど、何でも誘って踊る風の渦を目にしたとき、思わず立ち止まって時がたつのを忘れその様子をしばらく眺めてしまったという経験は皆さんにはありませんか。春一番の突風や、夏嵐、涼風、秋風、木枯らし、空風など、日本には昔から日本古来から季節ごとの吹く風をあらわす季語がたくさんあるので、そもそも日本人は花や木を愛でるのと同じように雨や風、雪を愛でる気持ちが強い国民なのでしょうか。今回のスペインの扉は、風の舞う丘、コンスエグラへ皆さんをお連れいたします。  ...

0コメント

コメントを提出

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Pin It on Pinterest

Shares
Share This