もしも、皆さんが外国の方から「一日だけ観光する時間が取れそうなんだけれど、一番日本らしいところ、またはあなたのお勧めの場所を教えていただけませんか。」と訪ねられたらどこをお勧めしますか?
京都、奈良、鎌倉、倉敷、金沢など、それぞれ外国人からすると「Oh!This is Japan!」と感嘆がこぼれる美しく魅力的な都市。個人的な思い入れが絡んで、ある人は京都、ある人は奈良、と違う都市をお勧めするかもしれませんね。
スペインの場合、同じ質問をされたら現地スペイン人、そして訪れた外国人が口を揃えて勧める街、それが古都-トレドなのです。今回はスペイン旅行を計画されている冒険を愛するトラベラーの皆様に、是非知っていただきたいスペインでもっとも魅力的な古都トレドの魅力に少しだけ近づいてみたいと思います。
お勧めしたいトレド宿泊プラン
日本で旅行代理店に訪ねて行って、スペインに旅行へ行きたいのですが相談しても、きっと勧めてはくれない、でももしも読者の皆様がスペインの扉と同じトラベラーなら、スペインの扉から太文字でお勧めしたいことがあります。
トレドに行くなら是非、宿泊/滞在プランで計画を。

トレドのパラドールのカフェテラスからの展望。おそらく現在旅行者がアクセスできて旧市街を望む場所で一番高い撮影ポイントです。右手、4つの尖塔があるのがアルカサール。中央の高い尖塔のあるのが大聖堂、その左がサン・フアン・デ・ロス・レジェス修道院。直線だと7-8分ぐらいの距離にある位置関係ですが、実際はその3倍の時間がかかります。
これまでにスペインのあちこちを訪問してきましたが、トレドほど日本人が心の底から楽しめて魅了される街はないと思っています。はい、大好きです。(個人的な好みが大きく左右するということは先にコメントしておきますね。)
スペインの扉は“団体ツアーに参加する”より、“旅を愛する人”にスペインをより深く知ってもらってもっと好きになってもらいたい、そういった視点からいつも記事を書くように心がけています。そして出会い、驚き、冒険、体験、発見、こういったわくわくする気持ちが沸いてこないと旅とは言い切れない、いつもそう感じてもいます。日常生活では体験できないそういった感情を体に充満させるためには、”よし、どんな旅になるかはわからないけれど冒険をしてみよう、その先で出会う偶然は全部楽しんでみよう”、という気持ちがきっと欠かせませんよね。その姿勢がスペインの扉流トラベラーの心得です。そしてトレドという街はそんな冒険やロマンを愛するトラベラーを120%満足させてくれる場所なのです。
宿泊を選んでよかったと、きっと思わせてくれる旧市街
旧市街は多くの書物で語られているように文字通りの迷路-。
車一台が何度もハンドルを切り返しながらやっと通れるような細い道。そのような細い道を2台の車が前後から走ってくることもあります。人が3人並ぶのがやっとというくらい細い道のくねくねと続く先は行き止まり、または建物の入り口にぶつかって先に進めないなんてこともよくあります。こんなちょっと意地悪な道に出遭ったり、この角を曲がったらどこに出るんだろう、すぐにその先が見渡せない緊張感を感じる街角の多い街、それがトレドの旧市街です。
旧市街がこんなに複雑なのは城塞都市ならではの知恵で、外敵が簡単に目指す場所に辿り着けない、または抜け出せないようにしてある仕掛けなのです。だからトレドの街歩きには地図が手離せません。でも地図を持ってうろうろするなんて、スリに狙われやすいと思われるかもしれませんね。
観光都市なので泥棒、スリがまったくいないとは断言できませんが、でも大丈夫。最低限の注意を払っていれば(前後に気を払いながら歩くとか、鞄はファスナーをきっちりと前に持ってくる様に掴みもちをしているとか、手荷物は絶対に手放さないとか・・・)安全に楽しく街歩きが楽しめるところなのです。
宿泊をお勧めしたい理由
常々思うのですが、旅をしながら道に迷わないわけがない、ですよね?(筆者が特別に方向音痴ということもありますが。)逆に普段の生活範囲内で迷うことも、ありませんよね。つまり、迷う=非日常の大冒険=旅の醍醐味ではないでしょうか。それがトレドの宿泊をお勧めしたい理由です。世界遺産の大迷宮で思う存分迷うためには宿泊するのがきっと一番正しい選択です。本当に時間に余裕があったら旅行では2泊ぐらい、あるいはスペイン語の留学先として長期滞在もお勧めしたいですね。
トレド初心者豆知識
今回の記事の中でトレドの歴史や街の成り立ちの背景を詳しく書くことは目的にはしていないのでそれに関しては触れませんが、トレドについてちょっとだけ先にお勉強しておきたいという方用に、トレドの公式観光サイトをご紹介しておきますね。
トレド公式観光局サイトはこちら。
ますますトレドに出かけてみたくなった方には、「トレドへ行こう!アクセス編」という記事も併せて読んでくださいね。
今日も最後まで読んでいただき有難うございました。
この投稿は楽しかったですか? 気に入っていただけましたか?皆様の感想、コメントをお待ちしております。スペインの扉はスペインファンの輪を広げるため、日本の皆さんにとってもっとスペインが近くに感じられるような空間を目指しています。
トレドの狭い路地歩きは、ブリュージュに匹敵する、面白さでした。
一方は、運河ツアー、トレドはあの小さな観光バスが、あることも共通してますね。
ところで、JTBのタビトモの本に協力されてますか?なんとなく貴女が寄稿されているような感じをうけました。
山科様
もう日本ですね?!トレド滞在楽しんでいただけたようでなによりです!何回訪問してもすべての道を覚えきれないので
いつもはじめて訪れるような感覚が味わえたり、あぁそうだった、と懐かしさがよみがえってきたりと、本当に私にとっては
特別にわくわくする街です。
ところでJTBのタビトモですか? ページを開いたことも読んだこともないですが、何か似てる部分があったのでしょうか。
スペインの扉以外で寄稿しているのはスペイン情報フリーペーパーの「ACUEDUCTO」という雑誌(年4回発行の季刊誌)と、
世界と日本を結ぶ情報サイト-crosspoint - のみとなります。よろしければまた覗いてみてくださいね!
ベルギーのブリュージュが好きで、なんども滞在しております。
似たような、そして少し違ったイベリア味の街 トレドの雰囲気を感受できるのではないかと期待しております。
プラドでは、ボスとラトウ-ルが同時に観賞できるそうですし、新発見のブリューゲル大作もみれるかも、、ということで
30日からのマドリード再訪にしました。ソル広場近くの宿泊ですが、一人での食事にふさわしいとこご存知ですかねえ・・
前回のマドリードでは大金をすられたのですが、ハモンで好感度がアップして相殺したのですから、食の魔力はおそろしいものですね。
山科様
こんにちは! もうすぐですね。
ソル広場で個人的に食事を取る機会があまりないのですが、ツーリスト過ぎず敢えてお奨めする価値のあるレストランを2つ。
100年以上の営業を誇る老舗中の老舗 -Lhardy。予算は60ユーロほどからとなりますが、本物のスペイン料理が楽しめます。外国人にこびずに営業を続けて来られているからにはきちんと理由があることは、食事をすればご理解いただけると思います。御夕食に。
最寄り駅-地下鉄 SOL
http://lhardy.com/en/
もう一店は王宮-オリエンテ広場に面するシーフード専門店-LA LONJA。
鮮魚をスモークしたりあぶり焼きにしたりシンプルに食材の味を引き出す調理法を得意とするのはまさに魚の卸業者が経営するからなのですが、開店すぐに行かれると王宮を望める窓側のお席に座れるかもしれません。 ランチに。予算30ユーロ前後。
最寄り駅-OPERA
もうすこしカジュアルなものがよければタパスがいろいろ試せるいま流行のメルカドはいかがですか。
私個人が一番好きなところはMERCADO SAN ILDEFONSO。
最寄駅-GRAN VIA 徒歩7-8分。
最高においしいスパニッシュオムレツ、サラマンカの高級ハム、アンダルシアのフリッター、ワイン、タコスバー、などいろいろあります。あ、寿司バーもあります。地元の人でいつもいっぱいです。予算は10ユーロ前後~お気軽に。
http://www.mercadodesanildefonso.com/
もしもどれか試されたら感想おきかけくださいね。お好みにあうとよいのですが。
貴重な情報、ありがとうございました。長崎の名店の情報がご必要な折は、ご連絡ください。
このサイトでは、maikaddressが皆大文字に化けるようですが、HP URLも含め全て小文字です。
老舗 Lhardy には、ホテルから予約してもらい、ダークスーツ、カフスワイシャツでのりこみました。いやあ、びっくりしましたね。あの上階のレストランは19世紀のクラブみたいですね。服装を整えていって良かった。
LA LONJA は、おすすめの蛸の炭火焼き ためしてみました。
当方は海産物が豊富な長崎在住のせいか、初めは平凡な感じがしましたが、全部食べ終わるころには、これはただものでない、と思いました。
長崎でもトライする人がいないかなー、、と思ったものです。
JTBのほうが、パクっているのかもしれませんね。ありそうなことです。
山科様
お奨めレストラン、2軒とも行かれたのですね!好みもご予算もわからずでのお奨めでしたので気にしておりました。感想お聞かせいただいて有難うございます。Lhardyに匹敵するレストランはマドリード内外ならずそうそうないはずですので、旅行の後の話題としても価値のある体験をされたと思っております。スペインのレストラン事情はとても厳しいですので、ああいうレストランが生き抜いている背景には、経営者陣の相当の努力があると思います。LA LONJAの蛸も最終的には試してよかったと思っていただけたのならうれしいです。スペインと日本とでは蛸の絞めかたが違うと聞いていますので、スペインで口にするやわらかさを日本で再現するにはそこからトライしないとだめなのでしょうけれど。あぁ、私もまた食べに行きたくなりました。
プラドの特別展のためにマドリードにいくのですが、貴女のブログにのせられてトレドに一泊することにいたしました
山科様、はじめまして。コメント有難うございます。プラドの特別展はボス展ですね。もうすぐ始まるので私も是非足を運びたいと思っています。ブログにのせられてトレドに一泊!素敵な反応でうれしいです。トレド滞在、きっと気に入っていただけますから。また是非お話聞かせてくださいね!
トレドの路地歩きは、確かにブリュージュに匹敵するゾクゾク感がありました。
どちらも観光用乗り物があるのも共通してますね(運河ボートvs 小型バス)
こんにちは。
トレドは素晴らしい街ですね。私は1日しか時間がとれませんでしたが、観るところがたくさんあり、何日も滞在したい町だと思いました。
私は詳しく書きすぎて長くかかってしまいましたが、スペインの写真旅行記がやっと終わりました。よろしかったら覗いてください、写真の撮り方をもっとこうすればよいなどご指導も含めて、コメントいただけると感謝します。
Dezire様、はじめまして、こんにちは!コメント有難うございます。
スペイン国内いろいろ見てきましたが、トレドはいつ行ってもため息が出る美しさと歴史の重みが感じられる街で私も本当に大好きです。一日日帰りで訪問するのと、数日滞在するのとではもちろん発見することも体感できることも異なるわけで。
DEZIREさんのBLOGすばらしいですね!早速あれこれ拝読させていただきました。 私も負けていられませーん!写真もすばらしいし、色の配色やデザインもすごく素敵です~~!
私もどちらかというとひとつの記事のコンテンツがどうしても長くなってしまうので、(熱い人間でして・・・)文章力のアップを書きながら目指しているところです。
じっくり読ませていただいてコメントさせていただきます~。また意見交換させてくださいね!