こんにちは。トレドと言えば世界遺産に登録されていて見応えたっぷりの大聖堂やエル・グレコの傑作「オルガス伯の埋葬」の保管されるサント・トメ教会をはじめ、美しいイスラム建築のクリスト・デ・ラ・ルスメスキータ、ユダヤ教文化遺産のサンタ・マリア・ラ・ブランカシナゴーグ(礼拝堂)、グレコの家、ビサグラの門などお奨めしたいモニュメントには枚挙に暇がないスペイン屈指の観光の街ですね。スペインの扉では過去にもトレド観光について触れてきていますが、今回はそのトレドに世界遺産とは異なる楽しい遊びが増えたのでそのご紹介をしたいと思います。

 

近代化を探る世界遺産都市の重圧

筆者が大学生だった頃、スペイン語習得のために3ヶ月間トレドの旧市街にある私立の学校の寄宿舎に滞在していたことがあります。旧市街の中は先に記した通りキリスト教、ユダヤ教、イスラム教それぞれの特徴を残す文化遺産に溢れ、授業の一環として建築様式を学びに街の中を教授と一緒に回ったり、自由時間には迷路のような路地を友人たちと出歩いたものでした。トレドの旧市街はスペインの歴史そのもの。スペイン語を学ぶ外国人学生にとってトレドで勉強をするということ、本当に恵まれていたことだと思っています。その後街を離れてからこれまで、仕事やプライベートでトレドには数え切れないほど足を運んできましたが、これだけ歴史のある街でも訪れる度に何かが変わっていて、ここにも近代という時代の流れを実感してもきました。

トレドの旧市街は小高い丘一面に作られていて、その周囲は城壁に囲まれ、かつ旧市街全体をスペイン一長いタホ川(全長1.038km)が街を守るように流れているので自然の要塞都市だと言われている理由も、展望台から街を眺めれば一目瞭然です。観光都市化計画が進み観光客の数が年々増えるに連れて、旧市街までの大型観光バスの立ち入りが禁じられるようになりました。同時に旧市街へ登るためのエレベーターが建設計画が進みました。このエレベーター設置計画にしても世界遺産の外観を損なうという点から大変おきな物議を醸し出したそうですが、最終的には一機目のエレベーター-LA GRANJAが2000年に工事が完了、運行開始。そして2機目のSafont-Miraderoが2014年に工事が完了し運行が開始となりました。数世紀以上に渡り中世の雰囲気を守りながら近代化とともに歩みを進めていくのは世界遺産に登録されているだけにとても大きなチャレンジであり、街を治める政治家たちにとっては大変は重圧だと思います。

 

ヨーロッパ最長 アーバンジップラインの登場

そんなトレドの旧市街に、これまた大変近代的な設備を要するアーバンジップライン”FLY TOLEDO”がレジャー設備として2015年に登場しました。アーバンジップラインの建設計画のうわさは少なくとも設備完成の一年以上前から筆者の耳にも届いていて、その当時は「またエレベーターと同じか・・・」とすこしネガティブな印象で捕らえていました。ところが、実際に目にしてみると、ぜんぜん目立たないのですよね、その存在が。タホ川対岸から眺めるとロープはまったく目に付かないし、足場にしても気にならないんです。筆者の余計な保護者的なおせっかい心は実物を見て吹っ飛んでいきました。

 

ごらんの通り。タホ川とほぼ同じ色のワイヤーなのでほとんどわからないでしょ。このワイヤーは何トンも支えることができるそうで、たとえ体重の重い人が暴れても(笑)切れたりしないそうです

ごらんの通り。タホ川とほぼ同じ色のワイヤーなのでほとんどわからないでしょ。このワイヤーは何トンも支えることができるそうで、たとえ体重の重い人が暴れても(笑)切れたりしないそうです。

 

ジップラインという単語自体あまりなじみのないものですが、アスレチックワールドみたいな場所に行くとよく見かけるあの乗り物、ロープにぶら下がって一点から対岸の一点へ移動する“あれ”です。スペイン語ではtirolina-ティロリーナといいます。語源はイタリア語のtirol(ティロール)から来ていて、レスキュー隊が高度のある場所からの救出手段の一つとして利用していたものが世間に広まり、現代では世界中にアウトドア派の人たちがチャレンジするレジャーに発展したそうです。

世界で一番長いジップライン

南アフリカにあり全長何と2.000メール。上から下へロープで降りるようですが、時速120kmにまで達するそうです。

世界で一番人気のジップライン

ラス・ベガスにあるもので時速25kmで移動しながらラス・ベガスの街とイルミネーションを楽しめるというもの。

世界で一番早いジップライン

ニュージーランドにあるもので時速はなんと160km!しかも早いだけでなく、高い・・・。怖すぎます・・・。

ヨーロッパで一番長いアーバンジップライン

トレドの旧市街にあるFLY TOLEDO。タホ川をロープにぶら下がりながら一気に渡ります。全長180メートル。

 

タホ川を飛んで渡ろう

FLY TOLEDOが営業を開始したのは2015年の6月。運行開始からまだ一年にも達していませんが、人気は上々。筆者が遊びに行った日は偶然にも日本の大学生のグループが体験しているところでした。試し終えて戻ってきた学生さんに声をかけてみました。

「いやー、楽しかった!もう一回乗りたい!日本では気軽に体験できる場所がそんなにないですよね。お奨めします。」と口々に仰っていまし。 もちろん筆者も挑戦してきましたよ!

 

準備中の筆者。安全対策のためのヘルメットやその他必要なキットはすべてその場で貸し出してくれるます。

準備中の筆者。安全対策のためのヘルメットやその他必要なキットはすべてその場で貸し出してくれます。

 

腰周りの安全ベルトとワイヤーとを固定しるとぶら下がる状態になるのです。

腰周りの安全ベルトとワイヤーとを固定するとぶら下がる状態になるのです。やや緊張気味・・・。

 

いよいよ足場まで来てしまいました・・・最後のチェックとまさにワイヤーと安全ベルトを固定しているところ。いよいよ出発。

いよいよ足場まで来てしまいました・・・最後のチェックとまさにワイヤーと安全ベルトを固定しているところ。

 

高所恐怖症の私にとって一番怖かったのはロープに完全にぶら下がって足場から足を離す瞬間。(地に足が着かないという状況は陸でも水中でも同じくらい怖いのです・・・)でも、最初の恐怖を乗り越えてしまえば、後はロープが勢いに任せて対岸まで滑りながら運んでくれるだけ。数秒後にはすこし怖がりながらも楽しんでいる自分がおりました。

体重が20キロ以上あれば誰でも乗れるそうです。ちなみに体重がこれ以下だと軽すぎて途中で勢いがなくなって止まってしまう可能性があります。でもそれ以上であれは子供から大人まで気軽に楽しめる、ちょっとだけスリリングな体験。でもスリルを味わう、というよりはすっきり爽快というすがすがしさを体験するために挑戦していただきたいですね。筆者の場合体験後しばらく足ががくがくしていましたが。

 

対岸に到着時にはこの通り、もう余裕?写真撮影は3ユーロ。後日オフィシャルサイトから各自がダウンロードする仕組みになっています。

対岸に到着時にはこの通り、もう余裕?のポーズ。写真撮影は3ユーロ。後日オフィシャルサイトから自分でダウンロードする仕組みになっています。

 

今までに挑戦した人の中の最年長者の年齢はなんと88歳だそうですよ。またトレドの新婚さんの間では、新しい一歩を踏み出すことにいよいよハイって言っちゃったよ~という気持ちが冷めないうちに、挙式直後にティロリーナに乗るというカップルもいるそうです。踏み出した後の30秒間のトリップは側から見ている以上に爽快ですばらしく何よりも楽しいものでした。あれこれ考えずとにかく試してみてくださいねー。なんといってもタホ川を飛んで渡れるなんて、それこそ私が学生の時は思いつきもしなかったですし、88歳のおばあさんもきっと同じ思いで何でも挑戦!という冒険者の精神で体験されたことでしょう。忘れられない体験と想像以上の明るい気持ちが心の中に沸いてがぜん元気になりました!

 

 

FLY TOLEDO 詳細

主催:FLY TOLEDO 

場所:トレド 旧市街 サン・マルティン橋

利用時間:毎日 11時~18時30分

料金:10ユーロ  10名以下であればグループでも予約の必要なく現地で直接チケット購入が可能です。

体重制限:20キロ以下の方は搭乗できません。

 

今日も最後まで読んでいただき有難うございました。

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